ホテルとホステルの違いって?|格安宿好きの人間が調べてみた

色々な格安ホテルを泊まり歩いている私ですが、ホステルに泊まった経験は多くありません。
そもそも、私が格安宿を泊まり歩くようになった頃って、まだ日本ではホステルって聞かれなかったんですよね。

しかしながら、訪日観光客は激増しており、東京オリンピックに向けて更なる増加が見込まれています。
そうした宿泊需要に応えるためか、ここ数年で全国各地にホステルがオープンし、大手旅行サイトでの掲載も増えてきました。

そんな状況であるからこそ、「ホテルとホステルの違い」という疑問を考えてみたくなりました。

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ホステルとホテルの語源は?


ホテル

ホテル(hotel)の語源は、「旅人・客・宿主」を意味するラテン語のhospesが元になっていると言われます。

hosupesから派生した単語に「手厚いもてなし」を意味するhospitalisがあるのですが、この単語の中性形はhospitaleと表記されます。
加えて、hospitaleには「巡礼や参拝者、旅人のための宿泊所」という意味があり、これが現在の「宿泊施設であるホテル」につながっていると考えられます。
その後、hospitaleは、フランス語や英語でhospitalと表記するようになり、ここから少し文字が消えて、現代のhotelという表記になったというのが有力説のようです。


ホステル

ホステル(hostel)については、ホテルからの派生語という説があります。
ホステルには、自宅や自分の所有する建物を開放し、滞在する人をもてなすホストがいるという考え方から導き出された説です。

つまり ホスト+ホテル=ホステル というわけです。

もっともホステル(hostel)も、先に述べたhospitaleが変化したものという説もあります。
いずれにしても、「おもてなし」を意味する単語が元になっているという点は、共通していますね。

ホステルとホテルの違いを具体例から見ていくと


ホステルは二段ベッドが多い

部屋

<ホステル>
ドミトリー(相部屋)が主流で、1つの部屋を数人で共用して使う。
「自分の占有スペースは、二段ベッドの上の部分だけ」という場合もある。
カーテンでスペースを仕切る等、プライベート性を重視したホステルも増えている。

<ホテル>
1つの客室を自分だけで占有して使用できる。


料金

<ホステル>
基本的に料金は安価になる。

<ホテル>
基本的に料金は高価になる。


バス・トイレ

<ホステル>
宿泊する部屋の中には無く、宿泊ゲスト共用のものが設置されているのが普通。
バスタブの設置がある施設もありますが、基本はシャワーのみになる。
施設によってはシャワーの使用時間帯に制限が設けられている場合もある。

<ホテル>
部屋の中に3点式のユニットバス・トイレが設置されているのが基本。
部屋の中にバスタブがあり、更に大浴場があるという施設もある。


アメニティ類

<ホステル>
タオルや歯ブラシといった、ちょっとしたアメニティ類を用意してくれているホステルもあるということ。
とは言っても、ホステルのアメニティは「基本的には何も無し」と考えた方が良いように思う。

<ホテル>
安めのビジネスホテルでも、タオルや歯ブラシ、スリッパ、浴衣といったアメニティを用意しておいてくれるホテルがほとんど。
ただし、このブログで紹介している格安宿には、ホテルと名前が付いていてもアメニティ無しの施設も多い。


コミュニケーション

<ホステル>
ラウンジや談話スペース等を設けている施設がほとんどのため、宿泊しているゲスト同士が交流する事は珍しくない。
特に、ドミトリータイプの施設では、その傾向が強くなると言われる。

<ホテル>
ホテルの人との事務的なやりとりはあるが、宿泊客同士が交流する事は皆無。


ホステルとホテルの違いについて、実際に泊まってみて考えたことを自分なりにまとめてみました。
ホステルは共用スペースが充実しているものが多く、上に挙げた設備以外にも、宿泊ゲストが自炊するための共用キッチンが設けられている場合もあり、「泊まる」というよりも「生活する」という点に主眼が置かれているような印象も受けます。

ただ、私が実際に泊まり、本ブログで紹介しているような格安宿では、これらの区分が曖昧になる部分も多いです。
「ホテル」であってもバス・トイレが共用であったり、談話スペースが充実していたり、アメニティを持参する必要があったりするケースも少なくありません。

そうしますと、ホステルとホテルの最終的な線引きは、客室が個室なのかドミトリー(相部屋)なのかという、その1点だけになると言えるかもしれませんね。

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カプセルホテルはホステル?


特に都市部の繁華街において、ビジネスホテルと並んでよく見かけるのがカプセルホテルです。
カプセルホテルの第一号店は1979年に大阪市で開業したのですが、実はカプセルホテルという形態の宿泊施設は日本独自のものになります。

カプセルホテルは、日本にホステルという文化が入って来るよりも、すっと前から根付いているわけです。
では、カプセルホテルをホステルと言ってよいのでしょうか?

カプセルホテルは一応、1人につき1個のカプセルが割り当てられ、ブラインド等の仕切りは存在します。
ですが、カプセルを施錠することは不可能であり、遮音性も皆無であることから、これはホステルの二段ベッドと比べても大差無いと言えます。

また、カプセルホテルで占有できるスペースはカプセル内だけであり、大浴場やトイレといった設備は共用なのが普通です。
以上のような点を考慮すると、カプセルホテルはホステルの形態の一つであるというのが私の考えです。

ただ、先ほども述べたように、カプセルホテルは40年近い歴史を持つ日本独自の宿泊形態です。
そういう点からすれば、「カプセルホテルはカプセルホテルという独自形態」という意見もあっていいのではないかとも思います。




今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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