東京から博多まで、新幹線で旅行する事を計画しています。
この時、「日程に余裕があるから、京都で伏見稲荷大社もお参りしてきたい」と思ったとします。
すると
「東京から博多までの新幹線の切符で、途中下車する事はできるのか?」
「途中下車する事が出来るとすれば、どのように切符を買えばいいのか?」
という疑問が湧いてくると思います。
この記事では上記の疑問点について調べてみました。
「乗車券」と「特急券」で扱いが変わる
結論から書いてしまうと、新幹線の切符は以下のような運用になります。
乗車券 ⇒ 途中下車できる
特急券 ⇒ 途中下車できない
乗車券と特急券の違いについては、以下の記事で書いてみました。
交通系ICカードも普及してきていますが、列車に乗るためには基本的に切符が必要です。
ですが、新幹線の切符は複数枚で発行されます。
こ...
新幹線の乗車券については、自分が乗車する駅(東京駅)から目的地の駅(博多駅)まで購入する事が出来ます。
ですが、特急券については、最初に改札外に出る駅(京都駅)までの分しか購入できないようになっています。
仮に京都駅で「東京―博多」の特急券を自動改札機に入れてしまったとすると、その特急券は回収されてしまい、手元には戻ってきません。
つまり「京都―博多」の部分については、特急券を買いなおさなければならなくなってしまいます。
京都で途中下車する予定であれば、特急券については「東京―京都」と「京都―博多」を分けて購入する必要があります。
その一方で、乗車券については何回でも途中下車する事が可能です。
京都駅で改札機に入れてしまっても、「東京―博多」の乗車券は手元に戻ってきます。
ただ、乗車券の途中下車にはいくつかルールがあります。
気を付けたい乗車券の途中下車ルール

途中下車の際に気を付けたいルールとして以下のようなものがあります
・片道100㎞よりも遠くなければならない
・後戻りはできない
・乗車券には有効日数が設定される
それぞれ見ていきましょう。
片道100㎞よりも遠く
新幹線に乗車する区間の距離が、100㎞よりも遠なければ途中下車はできません。
例えば
東京―新大阪( 552.6㎞)⇒途中下車できる
東京― 博多(1174.9km)⇒途中下車できる
東京―新横浜( 28.8㎞)⇒途中下車できない
となるわけです。
もっとも、新幹線を利用した移動は長距離が中心になりますので、この点はそれほど考慮する必要はないかもしれません。
後戻りしてはいけない
例えば東京から目的地の博多に向かう途中、新大阪で途中下車して私鉄路線で京都に移動する。
そして、また京都から博多行きの新幹線に乗るような事は出来ないという事です。
これも想定しづらいケースですので、特に気にする必要は無いと思います。
乗車券には有効期限がある
新幹線の乗車券には、営業キロ数に応じて、以下のような有効期限が設けられています。
200㎞まで⇒2日
400㎞まで⇒3日
600㎞まで⇒4日
800㎞まで⇒5日
1000㎞まで⇒6日
移動距離÷200㎞+1日⇒有効期限
の公式らしきものを覚えておけば、手元の乗車券の有効期限がわかります。
なお、往復乗車券を購入した場合は、有効期限が片道乗車券の2倍になります。
実際のケースに当てはめてみる
実際に旅行する場合、乗車券と特急券をどのような組み合わせで買ったらいいのか?
いくつかケースを挙げながら考えてみます。
1回下車する場合
東京から出発し、目的地の新青森へ行く途中、仙台で途中下車して牛タンを食べる場合です。
東京と新青森の営業キロ数は713.7㎞であり、100㎞を超えているので途中下車する事が可能です。
この場合は、次の組み合わせで切符を購入します
「東京―新青森」の乗車券1枚
「東京 ― 仙台」の特急券1枚
「仙台―新青森」の特急券1枚
乗車券の有効期限は5日になりますので、仙台で2、3日宿泊しても大丈夫という事になります。
2回下車する場合
東京から出発し、目的地の博多に行く途中、まず名古屋で下車して手羽先を食べます。
その後、広島で下車してお好み焼きも食べてから博多に向かうというケースを考えます。
この場合、切符は次の組み合わせになります。
「東京 ― 博多」の乗車券1枚
「東京―名古屋」の特急券1枚
「名古屋―広島」の特急券1枚
「広島 ― 博多」の特急券1枚
東京から博多までは1174.9㎞ですから、乗車券の有効期限については7日間になります。
なお、乗車券は距離に応じて数日の有効期限が設けられますが、特急券は1日のみ利用可能となります。
途中下車地で宿泊していく場合、有効期限の差を考慮する必要があるので注意です。
乗車券には往復割引が付く場合も?
新幹線で長い距離を往復移動する場合、往復乗車券を購入することで割引が適用されることがあります。
それは片道の営業キロ数が601㎞以上の乗車券を往復で購入した場合です。
この適用を受けると、乗車券の料金が行きと帰りそれぞれで1割引となります。
片道601㎞以上の営業キロ数が必要な事から、東京と新大阪の往復では割引適用となりませんが、東京と岡山であれば割引が適用されます。
注意点としては、往復割引は乗車券にのみ適用となることです。
特急券は割引適用とならないため、通常の料金を支払う必要があることに注意が必要です。
今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。